Freenyは、配送事業者向けの業務効率化サービス「Freck」を開発しながら、同時にオンラインゲームの開発・運営も行っています。「なぜその2つを?」と聞かれることがよくあります。私たちにとって、この2つはひとつの理念から導かれる両輪です。最初の記事では、その理由をお話しします。

人生の時間の多くは、「やらなくてもいいこと」に使われている

働くことそのものを否定するつもりはありません。誰かの役に立つこと、仲間と目標を追いかけること、何かをやり遂げること。仕事だからこそ得られる喜びは確かにあります。

一方で、日々の仕事の中身を分解してみると、「これは本当に人間がやる必要があるのだろうか」と思える作業が驚くほど多くあります。同じ数字を別の帳票に転記する。確認のためだけの電話とメール。返事を待ち、催促し、また別の誰かに取り次ぐ。決まりきった書類を毎月つくる。

こうした作業は、それ自体が誰かを幸せにしているわけではありません。それでも生活のために、多くの人が人生のかなりの時間をそこに費やしています。私たちはまず、この時間をテクノロジーで取り返したいと考えました。

目指すのは「効率10%改善」ではなく、「人間がやらなくていい状態」

配送管理プラットフォーム「Freck」は、そのための最初のプロダクトです。配送の記録、ドライバーへの割り当て、日々の報告、請求書の発行。これまで電話とExcelと紙で回っていた業務を、スマホひとつで完結するようにしました。

ここで大事にしているのは、作業を「少し楽にする」ことではなく、「そもそも人間がやらなくていい状態」に近づけることです。

かつては「単純作業はシステムに、判断は人間に」という分担が常識でした。しかしAIは、人間には抱えきれない量の情報を踏まえて、速く、一貫した判断を下せるようになりつつあります。判断の仕事であっても、AIの方が上手くやれるのなら、AIに任せればいい。人間が働くこと自体を目的にせず、任せられるものは任せていく。それが私たちの基本姿勢です。

ただし、仕事が減ると失われるものもある

では、仕事がどんどん減っていけば、人はそれだけで幸せになるのでしょうか。私たちは、そう単純には考えていません。

仕事には、収入を得る以外にもうひとつ大きな役割があります。人と人をつなぐことです。職場に行けば同僚がいて、雑談があり、一緒に取り組む時間がある。仕事は時間を奪う一方で、多くの人にとって最大のコミュニティでもあります。

テクノロジーが働く時間を減らしていくと、自由な時間が増えると同時に、こうした「人と接する機会」が細っていく可能性があります。業務効率化だけを突き詰めると、その先に孤独が待っているかもしれない。私たちが考えたいのは、その先のことです。

だからFreenyは、遊びの「場所」をつくる

Freenyがゲームをつくる理由はここにあります。

ゲームは単なる暇つぶしではなく、現代における「場所」だと私たちは捉えています。同じ世界に集まって、対戦し、協力し、会話し、笑う。友人と同じ時間を過ごすことも、知らない誰かと出会うこともできる。かつて職場や地域コミュニティが自然に担っていた人のつながりを、オンラインの上につくり直すことができます。

働く時間が短くなり、自由な時間が増えていく社会では、こうした場所の価値はますます大きくなっていくはずです。

仕事を減らし、余暇を豊かにする。ひとつの理念の両輪

業務効率化SaaSとゲーム。並べると脈絡がないように見えますが、私たちの中では一本の線でつながっています。

やらなくてもいい仕事と、そこから生まれるストレスをテクノロジーで減らす。そうして取り戻した時間を、人とつながり、楽しめるものに変えていく。仕事の時間を減らすことと、仕事以外の時間を豊かにすること。その両方に取り組むことで、人がより自由に生きられる社会に近づけると信じています。

Freenyという社名には、「自由(Free)」への思いを込めました。テクノロジーによって、やらなければならないことを減らし、やりたいことを増やす。人間は、もっと働かなくていい——そう言える社会を、仕事と遊びの両側からつくっていきます。

このブログでは、Freenyのプロダクトや、その背景にある考え方、AIによって仕事や会社がどう変わっていくのかについて、これからも書いていきます。